Sadayuki は こんな人

text : 2018-01-06 07:56:25 GMT

神はサイコロを振らない


神はサイコロを振らない (中公文庫)

私は大石英司が好きだが、殆どサイレント・コアシリーズしか読んでいない。神はサイコロを振らないが再販されるというので、Kindle版を買って読んでみた。再販関係ないな。

SF小説の鑑のような作品だった。1994年8月15日に消息を絶ったYS-11型機が、10年後の2004年8月13日に現れるが、その3日後に再び消えるというのがあらすじ。現れてから消えるまでの3日間の乗客乗組員とその家族模様が主な内容。マイクロブラックホールがどうとか、量子理論がどうとか、加藤カーブがどうとか言って理由を付けているが、まあ嘘なわけだ。その1点は嘘だが、他はリアルに書く。これぞ王道といった感じだ。

地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災、バブル崩壊など多難な10年だった。私が就職したのが1989年。花のバブル組というわけだ。2004年は三男が生まれた年。つまりは物語の舞台となった10年で、私は就職し、結婚し、家を建てて子供を3人つくったことになる。なんと!

YS-11と乗客乗務員は消えるが、10年前に戻って遭難する。そこで過去の人々に警告を与えようとするが失敗する。

「私が背負う十字架だ。だが、自分の判断を後悔してはいません。あなたは信念に基づいて行動したし、私 もたぶん正しい判断を下したと思っている。歴史にifは付き物でも、変えるべきじゃない。神はサイコロを振らない。人間はそれを受け入れるべきだ」

そこで出るのが上のセリフ。ちょっと保守的なのが大石さんらしい。私だと変えてしまうかも。まあ、変わっても時間線が増えるだけというのが主流だけどね。

2006年にはドラマ化もされているようだ。微かに記憶にあるような気がする。Amazonのレビューを見ると好評のようだ。15件の平均が4.7もある。huluに来たら見てみようと思う。